産業技術遺産探訪 2003.3.21./2006.10.29.

千歳新橋
構造形式:上路 鋼スパンドレルブレストアーチ橋
橋長:67.6m 幅員:5.5m
上部工:(株)横河橋梁製作所
設計者:不詳
施工者:井上組
1933(昭和8)年5月竣工


群馬県長野原町川原畑-湯河原・国道145号線(吾妻川)

 1933(昭和8)年竣工の千歳新橋は、アーチとトラスを組み合わせたスパンドレルブレストアーチ橋という形式で、群馬県内の橋梁では極めて珍しい形式です。スパンドレルブレストアーチ橋は、アーチ部分と補鋼桁の間をブレースで斜めにトラス結合させた形状によって、荷重の偏載などによる水平変位が少なくなる特長を持った構造形式です。架橋地点が約30mの深い渓谷を跨ぐようにして、吾妻川の両崖上を並行している国道をほぼ直角結んでいるため、この国道の急カーブによって、自動車が通過するときに生じる水平変位(横揺れ)にも対応できることから、この構造形式が採用されたと考えられます。

 なお、「千歳新橋」という名称は、この橋の上流に「千歳橋」(明治初年に竣工)という吊り橋があったためです。八ツ場ダム建設に伴い、まもなくこの橋も湖底に沈んでしまいます。


手前の赤い橋が「千歳新橋」(国道145号線)で、
平行して「第三吾妻川橋梁」(JR吾妻線)が架設されています。

スパンドレルブレストアーチ橋

 アーチリブを持たないトラス構造のアーチによってアーチ作用のはたらきをさせる橋梁の構造形式で、足場のつくりにくい深い渓谷に適した橋梁の構造形式です。


吾妻川に架かる「千歳新橋」(国道145号線)と「第三吾妻川橋梁」(JR吾妻線)
2006年10月29日撮影


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