「ロボコン・スーパー先生−下山大の熱闘」講演メモ
00/09/08


下山先生の講演を要点のみメモしたものです。内容の確認を下山先生にもしていただいていますが、不正確な部分もあるかもしれません。ご了承下さい。

 
・八戸市の紹介&青森の紹介あれこれ。
・昨年のロボコン大会の様子(ビデオCDにて紹介)。
・青森県知事、市長までも来てくれた。全校体制で取り組む。選手宣誓の様子。
・手作りのコート。
・教員&PTAチームの奮闘ぶり。
・対戦の様子、ネット際のラリーの様子。
・ユニークなチーム名 GTS・・グレートティチャー下山?
・難しいテーマで前日まで出来ていなくて冷や汗(笑)。
・ネット上で押しあう10秒ルール説明。
・Jリーグ解説のようなマーキング機能で画面上で図示し、説明。
・生徒達のにこやかなインタビュー風景。どの子もいい顔している。
・大砲で砲撃ロボット、歩行ロボットなどなど(笑)。
・担任の先生のにこやかな顔。
・大賞をとったロボット紹介。
・ピッチングマシンのように回転で押し出す機構紹介。遠くに飛ばすために、慣性質量を増し、ボルトを埋めているなど工夫している。
・スタート後、変形するロボット。
・担任のノロ先生。嫁を訪ねて三千里?(笑)八戸を話題にするなどユニークなチーム名。
・エアーで持ち上げるロボット紹介。
・前日の様子。製作の追い込み・・間に合わない(笑)。
・同じロボットは作らない。勝つことより個性、楽しませることを重視。
・永田町ロボコン、ビックイベント。総理、大臣、閣僚以下5時間ぶっ通しでやった。取材も40社を越えた。
・三中は昔は地域で一番荒れた学校だった。職員室前を自転車が走る?
・この10年間の間に5人の校長先生。皆素晴らしい校長先生だった。生徒にも同僚にも地域にも恵まれた。
・ここまで来るのには長い歴史があった。
・三中ロボコンのルーツを紹介。
・森先生が制作されたロボコン年表。
・ロボコンの歴史紹介。
・なぜ高専のロボコンが?たまたま学校数が適当だった(笑)。
・1984年個人ロボット始めた。
・最初のロボット。1個のモーターで動く。ここまでできるという作品の映像、続々と紹介。
・キットではない。材料だけ。昆虫や動物、水泳?様々な動きを表現。
・プラモは説明書通り。でもこれは違う。
・ネジの締め方1つでも経験と勘しかない。
・病気でなくなった生徒の作品紹介。映像にしておけばずっと残せる。
・調整した瞬間しか動かない。かげろうのようなもの。
・動くとネジがしまるもの。動いていくうちにバラバラになるもの(笑)。
・作品を肩掛けのこんな大きなビデオでとった。それをどんどんためていき、分類していった。
 
・映像を見て先生も生徒も一緒に評価。年間グランプリ決定。残念賞。お笑い部門など。
・動く資料集になり、動く作品を見た翌年の生徒作品がレベルアップした。
・創造性がどんどん広がっていった。
・動きで分類し何百人分と整理した。
・カセット入れて見たいときに見せる。益々すごい作品出来る。
・テストでは下から何番目の子の作品。すごい出来映え。5を上げた(笑)。
・様々なロボットが続々登場。
・陸上バタフライ。水泳の選手が作った。お掃除ロボットクワタ君(笑)。
・全て1個のモーターで動いている。
・私は自慢したい。今までに教えた子の中から技術の先生4人生まれた!(拍手)
・キングギドラとゴジラの動き。続々と出るロボット達(拍手)。
・誰かが言ったのではない。自分で可能性を引き出す。
・感動する。映像にするのが決め手。
・三中に来たら昨年まで技術の専科いなかった。仕方ない1年も3年も同じ。線を引くことから始めた。
・2年で模型。時間がない。追いつめられた中で”窮鼠猫をかむ”廃物を見つけて利用し、第1回ロボコンを行った。
・生徒に作らせたら、意欲満々。生徒が目の色を変えてやる。
・(10年前の下山先生のインタービュー姿)まだ若い(笑)10年前。
・なぜ第1回からテレビが来たか。
・プロモーションビデオ作り、各学校に配る。それを見たよその学校の校長先生のおかげでテレビが来た。
・ボール紙でまだちゃち。
・でもみんないい顔していた。
・私はロボコンに1本筋を通している。それが公開抽選。
・毎年抽選で悲喜こもごも。
・いいメンバー、ほ〜という声(笑)目立たない子達、あまりいい組み合わせでない・・終わった(笑)。
・子どもの中には相性や力関係有る。でも自分で選ぶこと出来ない人間関係の中で目標や目的を持てるようにしたい。
・役割分担。
・監督、マネージャー、メカニック、マシンデザイナー・・・。
・それぞれがいろいろな仕事をバラバラに進む。大車輪で合体して進めていく。
・作ったモノをみんなの前で見せることに価値。
・序列やヒエラルキーはダメ。例えば展示会でも・・。
・ロボットは教えている方も本人も分からない。答えが分からない、正解がいくらでもある。
・要領よく正解を出したものがgoodなのが今の勉強。でもロボコンには正解はない。先生も生徒も一緒に考え、一緒に悩み、試行錯誤して行くしかない。
・競争意識から芽生えるものがある。
・タイヤ1つにも3時間かかる。
・どんなパフォーマンスで行くか監督の仕事。役が人を作る。
・ロボットは面白い。目に見えて形になる。動き出すと万歳三唱している。
・試行錯誤の繰り返し。
・はえば立て、という親心の心境。
・自分の子どものように見ているという子。中学生がそんなことをいう。
・どうすればよくなるか、改良を加える。
・親父や兄貴のように。時に母親のように。
・ロボットは生き物。完成ラインがない。
・生きているという事を感じさせる。
・歯車でもタイヤでも命はない。それを組み合わせることでロボットに命が生まれる。
・ピノキオ。完全ではなく生まれる。回り道をして成長し、最後は人間になった。
・手を切ったら作業が遅れるとガムテープで押さえた子。
・ヤケドした手を切った。そこで生きてるって事を感じられる。
・ロボット作ることで生きていることを感じる。
・2回目からは大会を体育館で行った。
・3回目からは地元テレビが特集を組みだした(笑)。
・カウントダウンビデオも自作・・まだこの頃は今一。
・ロボットより会場の子ども達の表情がいい。
・かとうれいこの似顔絵付けたロボット。かとうれいこ、懐かしいですねえ(笑)。
・4回目、ペットボトルを集める。
・1〜3回目は勝負優先。シンプルになり、操縦の腕の差の勝負になってしまった。高専の先生も同じジレンマをかかえていた。
・レーシングカー、F1の世界。レギュレーションがきちっと決まっている。
・方や何十億というお金をかける。お金の違い。仕組みの面白さではない。
・女の子でやりたいという子達が出てきて混じってやりだし、ぬいぐるみを載せたりし出し、変わってきた。
・次の年、東工大に短期間留学。
・管理職試験進められるが、留学先は決まっている
・東工大で森先生に会いたい!教育委員会に反旗を翻す。
・”森先生に会いたい”大学生と一緒にロボット作りたい。
・教育委員会では無理というので東工大の清水先生に手紙を書き、ビデオを送った
・「ニセ学生で良いから置かせてくれ」(笑い)。
・待てど暮らせど返事は来ない・・・忘れた頃に清水先生が校長に電話してくれた。
・「外国から戻ったら机の上にどかっと置いてあった。君が下山さん?・・」。
・話をしたら「来てみたいのか。来たらいいじゃないか」。
・「いつからいいですか?」「明日からでもいいよ」(笑)。
・やったーっていうのだが、それからお役所の手続きが大変。
・教育委員会に走る。発明クラブを10年指導してきた。顧問の教育長先生に頼む。おかげで5人がかりで書類を作成してくれた。
・東工大でも高校や高専の来たことがあるが、中学の先生は前例がない。と教育委員会や文部省まで騒ぎになった。
・私はこのために好きな車を1台売って弟の所に転がり込んだ。
・300万かけた軽自動車だった(笑)。
・東工大の初日。びっとスーツを着ていった。その場でがんばりなさいと作業ズボンを渡された。
・創造設計の80人の学生の中。
・学生達が入れ替わり立ち替わりロボット作り。私を中学の先生とは思っていなかった。
・東工大の学生もピンキリ(笑)。
・ロボット好き!というバリバリの学生からロボット好きだけどハンダ付けもしたことないっていうのまで。
・すごいハンダ付け。こんな盛り上がって。
・そこで培った現場の腕を見せる。
・そのうちに学生から”師匠”と呼ばれる(笑)。
・でもさすが質がいい分中学生以上!
・5年前、80のうち16台くらい私が作りました。
・5台ケンブリッジに行ったけど、そのうち3台作りました(笑)
・その時ビリで選ばれたのが世界のトップになった。
・イギリスの学生のお土産。スコッチをすこっちもってきました?(笑)。
・ロボコンの会場で森先生と会う。
・あこがれの森先生に実践を話す。一度オフィスに来てといわれてから・・・。
・あちこちの教材メーカーに電話。全然相手にしてくれない。
・唯一相手にしてくれたのは技術の日本一の山崎教育機材さん。
・みんな集めてくれて話を聞いてくれた。
・スタッフが三中に来て、教材にして紹介。
・そしてタミヤ、マブチにも紹介。それが今では三中詣で有名。いろいろなメーカー、ベンチャー企業、オタクみたいなの(笑)から、毎日が研究授業。
・第5回の紹介。
・テレビのテロップが山下になっている(笑)。
第6回ブロック投げ。
・このガッツポーズ。あの子がこんなになってと泣く。
・森先生の講評。「中学のロボコンの認識を改めた」。
・第7回。ビンゴ。
・輪を入れる。
・1つ1つのものに同じ物がない。
・女の子達のロボットすごい。
・一気に輪を投げる。
・感想文。
・下山先生に会えて良かった、生徒がロボコンの中でいろいろな事を学べた。
・ロボットだけでなく、ロボットで自分達の心を作った。
・コンテストやパフォーマンスで終わりではない。
・設計図もない。自分で設計図を作らねばならない。
・トヨタのプリウスの宣伝にも使われた生徒の感想。この子国語は全然出来ないのに電通やトヨタの人が感激した。国語の先生ひっくり返っていた(笑)
・感想を多数読み上げる。
・全員の作文を元に森先生と場末の居酒屋で話す。これを文部大臣に送って読んでもらいたい。実現する。
・文部大臣、政務次官などがいるところでビデオを見せ、説明をする。
・文部大臣「ところでこれはいったい何の教科なのか?」。
・技術科を文部大臣が認識していなかった!
・在野の教師として続けて燃え尽きるしかない(拍手)。
・言いたいことは朝まであるが(笑)。

 ここで森先生紹介と森先生より
・お金では買えないってあったけど、これは教えたの?
・いつもいってます。ものを大切に出来ないものが万物の霊長たる人間を大切に出来るかと。
・素晴らしくなる。物を壊さなくなる。他人の物も公共の物も。
・学校にプラスになったと思う。
・「登校拒否から下校拒否へ」これは過激かな(笑)
・勝ったロボットに力はあるが、負けたロボットには夢がある!
・熊本の大塚先生が言った「ロボコンは人生の縮図」。

最後に盛大な拍手
 以上、あっという間の1時間30分でした!!
おまけ
 最後に下山先生が10日もかけてダビングをした三中ロボコンのビデオを多数無料でプレゼント!これはすごい!! 


記録 長野県中野市立中野平中学校 村松 浩幸

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