木材の方向による変形の違い
2001年08月08日


 木材の方向による収縮割合の違いについて実験により確かめられる。
  繊維方向:半径方向:接戦方向の変形割合は1〜0.5:5:10となる。

 

教具の製作方法および指導方法


 
 ヒノキの乾燥材から、厚さ4mm、幅30mm、長さ50mmの切片を丸鋸盤で3種類切り出した。1つは長さ方向に繊維方向を取った切片。他の2つは厚さ方向に繊維方向を取り、長さ方向を半径方向と折線方向にした切片である。
 これらを水を少量張ったトレイに浸すと片面より吸水が始まり、表面と内部に急峻な水分傾斜が生じ反りが反発する。
 反りの大きさは折線方向が最も大きく、次に半径方向、最も小さいのが繊維方向の切片である。これあの反応は数秒で発生し、約1分で終了する。
 本実験により、教科書に記載の木材の変形(膨張)に関する学習内容を視覚的、体験的に学習することが可能である。これらの実験においては、定量的な分析を行うには不十分であるが、定性的なとらえ方をさせるには十分可能である。


投稿者:熊本大学教育学部 田口浩継

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