「ゴミリス」for Windowsを使ってみよう!
 


1.はじめに
 私は技術科の教員ですが、5年前に中学校1年生の家庭科・家庭生活領域において家庭科の先生と共にTTを行いました。そこで生活から出るゴミの分別方法について取り組んだ中で作成しました。
 生徒は燃えるゴミ、燃えないゴミに分けるいうことはわかっているが、同じガラスのビンでも種類による処理方法の違いなどさまざまなゴミが具体的に出てくると判断に迷うことが多い。そこでゲーム性で興味を引きつけ、試行錯誤することで、ゴミの種類に応じた処理方法を瞬間的に判断させ、自分の地域のゴミの分別方法を自分達で発見していけるのではないかと考えました。その結果開発されたのが「ゴミリス」です。
 その後ゴミの分別以外でもデータを書き換えることで他の教科や他の学習場面でも使えるだろう、ということで細かい改善を国立教育研究所の堀口秀嗣先生が行ってくれ、また荒先生の協力でWindows上に移植されました。  今回、主には画像なども落とせるようにしたいということで学芸大技術科の4年生砂岡氏の協力を得て、新しく作り直したのが今日ご紹介する「Windows版ゴミリス」です。
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【ソフト名】 ゴミリス for Windows  
【著作権者】 村松浩幸、砂岡 憲史  
【開発言語】 Visual-BASIC V5.0  
【対象OS】 Windows95/98/NT  
【動作機種】 上記OSが動作するDOS/VまたはNEC旧98シリーズ  
【更新日】  1999年9月7日  
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2.『ゴミリス』について

(1)概要
 『ゴミリス』ではさまざまな種類のゴミが上から落ちてくる(ゴミ以外にも応用可能)。下ではリサイクル、直接焼却炉といった7つの処理法の場所が分かれており、7つの処理方法の中から最も適切だと思う場所へ左右の矢印キーもしくはマウスで移動し、処理先に落とす。
 適切な処理に入った場合は得点。不適切な処理に入った場合には得点そのまま。ガスボンベを焼却炉に入れるなど大きな間違いと判断される場合は10秒間次のゴミが落ちてこないなどペナルティーになる(ペナルティ時間は設定可能)。90秒で1ゲーム(時間は自由に設定可能)である。
 終了すると得点が表示され、最高点の場合は更新がされる。
 

(2)オリジナルデータについて
 『ゴミリス』では処理法やゴミの種類などを簡単に変更したいということで、処理先、説明等のデータをテキストファイル化してある。CSVというコンマで区切られた形式なので、このファイルを表計算ソフトで変更すれば各地の処理に応じたオリジナルのデータで動く『ゴミリス』を作ることができる。この機能のために全国各地から問い合わせも多く、各自治体に合わせたデータも多数作成され、使用されているようである。  なおデータを書き換えることでゴミばかりでなく、他の教科でも使用が可能になる(家庭科の栄養素の分類、社会の大名の分類などのデータも作られた)。

3.Win版の新機能について
(1)画像の落下、効果音について
 DOS版では文字列だけだったが、Win版では画像データも扱えるようになった。 扱える画像は以下のものである。
【写真を背景に表示】
 jpeg形式の画像ファイル(デジカメなどでとったものがそれに当たる)で背景に表示され、落下させるのは標準のアイコンで行う。
 これもCSVデータ内にファイル名を記述し、ファイルを同じフォルダに入れておくことで表示可能になる。
【画像そのものを落下させる】
 アイコンのファイルであれば、それを表示したまま落下させることができる。
 jpegと同じくCSV内にファイル名を記述し、同じフォルダにファイルを入れることで表示が可能になる。
 これらの画像データは文字列とも混在でき、必要に応じ、自由に記述可能である。
【効果音】
 標準で落とす場合、終了時など落下音が出るようになっているが、Windows標準のWAVファイルになっており、自由に変更が可能である。
 ※ゴミリス本体の入っているフォルダの下にある”res”というフォルダ内  

(2)データ圧縮ユーティリティ”ゴミパック”について
 上記のように画像を取り入れた落下データを作成する場合、各画像ファイルなどが増えてきて管理が大変にくる。そこで関連ファイルを自動的に探して、LZH形式の圧縮ファイルにまとめてくれるユーティリティを開発した。”ゴミパック”というものである。
 圧縮したLZHのファイル状態からゴミリスでそのまま実行が可能になっている。
 ※ゴミパックおよび圧縮ファイルの実行をするには圧縮用のDLL、unlha32.dllをインストールする必要があります
 ※インストールされてない場合はベクター社のUNLHA32.DLLのページよりダウンロードしてください

 

4.ゴミリスのデータ作成方法     
データ作成までの流れ  ※詳しくは作り方のページを参照

(1)”○○町のゴミ処理” ”江戸時代の歴史人物分類”などのテーマを決める
(2)どんな処理先にするか考える(2〜7)
(3)落下物とメッセージを考える
(4)一覧表で処理先と落下物の関係を考える
(5)データを表計算ソフトで記入していく
(6)試してみる

   では実際に『ゴミリス』で遊んでみましょう。そしてオリジナルのデータを作成しましょう!


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