マイナスの教材
技術科教材論の授業の中で,電気のパン焼き教材を紹介し,問題点について議論させた。理科実験でも紹介されることが多い教材だ。学生達から電極がむき出しになることで感電,ショートの危険性があることはすぐに出てきた。食品としての安全性の面からは,三重でお世話になった松岡先生によって論文化もされている。しかしさらに問題なのは,電極であるステンレス板自体が発熱するという誤概念を持つことだ。学生に聞いたところ,最初の学生もそう答えてくれれた(苦笑)。もちろん実際は,ホットケーキの素自体が抵抗体になって発熱しているのだけども。これを回避するのは結構な補足や説明が必要になる。パンを焼く実験だけでは,エネルギー変換を教えるならかえってマイナス教材になる。
技術の教材では,とかく生徒が興味を持つ教材,面白い教材が重視される。それはもちろん間違いではないが,面白さだけでは,時に落とし穴も生じてしまう。昔自分が実践した時,生徒達は実験で大盛り上がりしたが,その後のテスト解答を見て,この落とし穴に気がつき,後で補足授業をしたというのは苦い経験。



